女子大生の「私」が遭遇する日常の謎を、落語家の春桜亭円紫(しゅんおうていえんし)が解き明かすシリーズです。著者は北村薫(きたむらかおる)。
- 「私」を見守り導くように接する円紫さん
- 瑞々しく美しい文章と骨太の謎解き
- 「私」といっしょに自分まで成長できる
作品一覧(順番)
空飛ぶ馬
北村薫 東京創元社
「私」は大学の雑誌の企画で、卒業生である円紫さんと対談することに。その席で恩師が見た不思議な夢の話をする「織部の霊」、幼稚園に送られた木馬が一晩だけ姿を消したという「空飛ぶ馬」など5編。
夜の蝉
北村薫 東京創元社
「私」を取り巻く女性たち「ふたりの友人と姉」を核に、色あざやかに紡ぎ出された人間模様に綾なす巧妙な伏線が読後の爽快感を誘う、錦繍の三編。
秋の花
北村薫 東京創元社
文化祭準備中の事故と処理された女子高生の墜落死。親友を喪った傷心の利恵を案じ、ふたりの先輩である「私」は事件の核心に迫ろうとするが……。長編。
六の宮の姫君
北村薫 東京創元社
「私」は卒論のテーマ「芥川龍之介」を掘り下げていくかたわら、出版社でのアルバイトの縁で、図らずも文壇の長老から芥川の謎めいた言葉を聞くことに。長編。
朝霧
北村薫 東京創元社
卒業論文を仕上げ巣立ちの時を迎えた「私」。出版社の編集者として歩み出した「私」が巡り逢う不思議の数々。
太宰治の辞書
北村薫 東京創元社
大人になった「私」は謎との出逢いを増やしてゆく。編集者として仕事の場で、家庭人としての日常において、時に形のない謎を捉え、本をめぐる様々な想いを糧に生きる。